あなたの腸は大丈夫?症状で調べる悪玉菌チェックリスト

この頃、肌荒れもひどいし口内炎もよく出来るの。疲れやすいし、どうしてかしら?

それは腸内の善玉菌が減っているから起こっていることかもしれません。腸内に悪玉菌が増えると、吹き出物やニキビ、口内炎なども出来やすくなりますよ。

え!?悪玉菌が増えると肌荒れや口内炎が起きるなんて知らなかったわ。ねえ、もしかして他にも出る症状とかあるのかしら?

はい、ありますよ。ではここでは、腸内で悪玉菌優位の状態になるとどんな症状が出るのか見ていきましょう。
現代社会は食生活の欧米化や、会社や人間関係でストレスを受けやすい場面の増加などで、腸内に悪玉菌がはびこりやすい生活を送っている方が増えています。
ここで1番から5番までの「悪玉菌チェックリスト」をご紹介します。①~⑤のチェックリストに1つでも当てはまった方は、腸内において悪玉菌が善玉菌よりも多い「悪玉菌優位」の状態に陥っている可能性があります。
「これ、私に当てはまってるかも!?」と思われた方は、腸内環境を改善し、善玉菌優位の状態へ変えていきましょう!
この記事の目次
チェックリスト① 「便秘」
腸内が悪玉菌優位だと便秘になりやすい!
腸の中に悪玉菌が増えると、腸から有毒物質が噴出するようになります。有毒物質は腸の動きを鈍化させて、腸のぜん道運動を鈍らせます。
腸の働きが鈍ると、便を押し出す原動力となるぜん道運動の力がどんどん低下してきて、便を押し出す圧力が弱くなっていきます。すると、便が肛門を目指して進まなくなり途中でストップしてしまいます。
そして次第に便が溜まり、お腹が張って便秘になります。そして時に、便が溜まりすぎた刺激で日常的に腹痛にさいなまれることも多くなります。
便やおなら、体臭や口臭も臭くなる!
腸内で悪玉菌が増えていくと、便やおならの匂いがとても臭くなります。これは悪玉菌が増えたことで、食べ物のタンパク質やアミノ酸といった成分からアンモニアなどの有害物質が出るからです。
また、悪玉菌のせいで大量に作られた有毒物質はそのままにしておくと大腸粘膜から吸収されるようになり、血液に乗って全身に運ばれてしまいます。臭い血液が体内を巡ることで、それが皮膚の毛穴という毛穴から漏れ出ていきますから体臭や口臭もキツくなります。
最近なんだか便やオナラ、体臭や口臭が臭いなと感じたら、それは腸内に悪玉菌が増えているという証拠です。

腸内が悪玉菌優位になると便秘になる他、便や体臭や口臭といった体から出るものの匂いがキツくなります!
チェックリスト② 「肥満」
悪玉菌が増えると太りやすい?
腸内が悪玉菌優位になると、太りやすくなります。腸の働きが弱くなり代謝も落ちて、栄養の消化吸収力も減退し、エネルギー消費が少なくなるからです。
エネルギーをたくさん消費させるには、腸の動きを活発化させることが一番です。腸の働きを良くするのは、悪玉菌ではなく善玉菌です。腸内に善玉菌優位の状態を作り上げることが出来ると、代謝が上がり太りにくい体になりますから肥満防止につなげることができます。
悪玉菌が増える痩せにくくなる!
悪玉菌が増えると、太りやすくなるばかりか痩せにくくもなります。脂肪を燃焼したいなら、脂肪を燃やすガソリンになる栄養素のビタミンやミネラルが必須です。
しかし悪玉菌が増えると便秘になりやすくなり、腸に老廃物や有毒物質が溜まって、それらが次第に血液中に吸い上げられていくようになりますから、ビタミンやミネラル、酸素などの栄養が運ばれる余地がありません。
ビタミンやミネラル・酸素などの栄養素は全て、大腸を出発点として全身に運ばれていくものです。しかし、そこに老廃物や有毒物質が一緒に乗り合わせると、血液の中は乗車率オーバーでビタミンやミネラルは少ししか乗せることは出来なくなります。
このように腸内に悪玉菌が増えてしまうことで、太りやすく、しかも痩せにくい体にどんどん傾いていきます。本来は「腸内フローラダイエット」といって、腸内細菌を利用したダイエットも出来るはずなのに、腸内環境に悪玉菌が増えることで全く逆の働きをしてしまうことになります。
関連記事腸内フローラダイエットって何?どんな人にオススメ?効果を検証!

悪玉菌の増加で太りやすく、しかも痩せにくい体になっていきます!
チェックリスト③ 「風邪をひきやすい」
悪玉菌優位で風邪をひきやすくなる
腸内環境が悪玉菌優位になると、風邪をひきやすくなります。病気になる大抵の理由は、ウィルスや細菌です。そしてウィルスや細菌が入ってくるのは腸なので、人間の病気は、大腸が発症源となっているものがとても多いといわれています。
大腸にウィルスや細菌が入ってくると大腸の免疫組織が活発に動いて、ウィルスや細菌を撃沈してくれます。しかし悪玉菌優位の腸内環境だと免疫機能が弱いので、ウィルスや細菌をやっつけることは出来ません。
善玉菌と悪玉菌のバランスが悪いと、即、体のバリア機能と免疫力の低下につながります。それは大腸が、人間の体の免疫機能の70%を担っているからです。
病原菌を駆逐出来ない悪玉菌優位の腸内環境では、いつまでたっても風邪をひきやすい体のままです。
悪玉菌が増えると顔色も悪くなる
悪玉菌優位になると、顔色がとても悪くなりといいます。日本人で腸内環境の良い方の2人に1人は「エクオール」という成分を腸内で作ることが出来るといわれています。
「エクオール」は女性ホルモンと似た作用をもたらす、大豆イソフラボンと同じような働きをする成分です。エクオールが作られないと、女性ホルモンが足りないので肌の老化が進みやすくなり、顔色も悪くなります。
大豆を食べるとイソフラボンが摂取出来ますが、この際「大豆がイソフラボンのまま体内に吸収される方」と、「エクオールに変換して吸収される方」がいます。この変換できる方が日本人には2人に1人の割合なのです。
イソフラボンよりもエクオールのほうがエストロゲン効果が高いといわれていますので、エクオールに変換される率が高まったほううが体には良い影響を与えるということです。
そしてエクオールを作るのは、腸内細菌です。悪玉菌が多い腸内環境では、エクオールは上手に作られません。腸内に善玉菌が増えて腸内環境が調ってくればエクオールの変換も上向きになり、体の調子も良くなりますので顔色も明るくなります。

悪玉菌優位の状態は、腸の免疫機能の働きを悪くします。免疫機能の低下は人間の体にとって一大事ですから、腸内に悪玉菌を増やさないようにしましょう!
チェックリスト④ うつ症状が出やすい
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悪玉菌の増加でうつになりやすくなる?
腸内で悪玉菌が多くなると、ちょっとししたことで落ち込んでしまう「うつ」を発症しやすくなります。
健康な方でもプチうつになることはよくあることですが、悪玉菌が腸内にまん延している状態の方は、さらに気分の落ち込みが激しくて、いつも気分が不安定だといわれています。
人間の「脳」と「腸」は「脳腸相関」といって、とても深い結び付きがあります。簡単に言うと、「腸の状態が脳に様々な影響を与える」ということで、これは科学的にすでに解き明かされている事実です。
人間が幸せを感じ取るためには「セロトニン」というホルモンが分泌されなければなりませんが、腸では、実に9割のセロトニンが存在しているといわれています。
「腸が幸せになると、人間は幸せな気分になれる」ということです。
そして腸を幸せにするということはどういうことかというと、それはズバリ「腸内に悪玉菌を増やさない」ということです。
腸内に悪玉菌が増殖すると幸せホルモンのセロトニンが作られなくなり、「うつ症状」を出しやすくなるからです。
「セロトニン」や「ドーパミン」はは腸で作られる!
腸ではセロトニンだけでなく、ドーパミンも作られます。ドーパミンは人間に「やる気」を起こさせるホルモンです。先程、「悪玉菌が多くなると腸でセロトニンが合成されない」と説明しましたが、腸で悪玉菌が増えるとドーパミンも合成されなくなります。
ドーパミンが合成されないということは「やる気が出なくなる」ということですから、何事も行動を起こすことがおっくうになり、人間はだんだんと動かなくなってしまいますのでうつ症状に輪をかけてしまいます。
セロトニン不足ではキレやすくなったりうつ状態になりやすく、ドーパミン不足で何事にもやる気が起きないとなると、一旦落ち込んだ気分からなかな抜け出ることが出来なくなります。

「腸内に悪玉菌が増える」ということは人間の心理に大きく悪影響を及ぼし、うつ症状を引き寄せやすくなります!
チェックリスト⑤ 肌が荒れやすい
悪玉菌が増えると肌荒れも増える?
「最近、肌が荒れた気がする」「ニキビや吹き出物が出来ることが多い」と感じた方は、腸内に悪玉菌が増えている可能性が高いです。
最初のチェックリスト①のところでも言いましたが、悪玉菌が増えると、便秘になりやすくなります。便秘になると腸内で有害物質が発生するようになり、これら有害物質が大腸粘膜から吸い上げられて血液に乗って全身を巡る旅に出ます。
そして毒素をいっぱい乗せた血液は、旅の途中で顔のお肌の上を通過する時、顔面に毒素を撒き散らして次の地点に向かいます。この撒き散らされた毒素が、肌荒れやニキビ、吹き出物となって顔面に出てきます。
お顔の皮膚はとても薄いので、体のどの部分よりも影響を受けやすいです。ですから、悪玉菌優位の悪い腸内環境状態が、即座にお肌に現れるということです。
悪玉菌増加はアトピー性皮膚炎を助長させる
腸内が悪玉菌優位であると、アトピー性皮膚炎の症状を重くしてしまうこともあるといわれています。アトピー性皮膚炎は、アレルゲンを攻撃する仕組みである、抗体が増えすぎてアレルギー症状が出るといわれますが、腸内で悪玉菌が増えると、この抗体を多く作ってしまうといわれます。
腸内で悪玉菌優位になると、適正な数の抗体を作る免疫機能のバランスが崩れ、アトピー性皮膚炎の皮膚のかゆみや乾燥を助長させてしまう恐れがあります。
腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らすことが出来れば、免疫機能が上がり、腸からアレルゲンの侵入を少なくすることができます。侵入を少なくすることが出来れば、アトピー性皮膚炎も改善に向かうといわれています。
関連記事アレルギーに効く乳酸菌はこの7種類!特徴や効果まとめ

腸内に悪玉菌が増えると肌荒れやアトピー性皮膚炎皮膚炎などのアレルギー症状が起きやすくなります!
悪玉菌優位の状態は病気になりやすい!
該当項目が多かった方は要注意!
以上①~⑤のチェックリストに1つでも当てはまった方は、腸内に悪玉菌が増殖している可能性が高いですから、善玉菌を増やしていくことが大切です。
腸内の悪玉菌が多いと、これまでご紹介してきたように、とにかく様々な病気にかかりやすくなります。
人間の口と肛門がトンネルだと考えれば分かりやすいのですが、腸は実は外の世界とつながっている臓器です。外の世界とつながっていて、ウィルスや細菌が通りやすい器官に人間の免疫機能の70%を集中して置くことで、体を守っているのです。
ですから悪玉菌が増えると、外部から侵入してきた敵を撃退する機能である「免疫機能」が上手く作動しなくなるので、これを避けなければならないということです。
善玉菌を増やして健康に!
これまで説明してきたように、口から入り込んでくるウィルスや細菌から体を守るためには免疫力を上げておくことはとても重要です。
腸内に悪玉菌が増えると免疫機能は低下します。ですから本来は体を守るために働く集中した免疫機能を持つ、「ガードマン」的な役割を果たす腸内細菌が、一転「病気の温床」になってしまうまうことも考えられます。
チェックリスト①~⑤に当てはまった方で、悪玉菌が増えているなと感じた方は乳酸菌の摂取などで腸内環境を改善させていく必要があります。このままでは、いずれは大腸がんを始めとする大病にもなりかねない状況ですから注意が必要です。今は健康でも、病気はいつ襲ってくるか分かりません。
乳酸菌はヨーグルトなどにも入っていますが、最もオススメの摂取方法は「乳酸菌サプリ」です。
乳酸菌サプリはいつでもどこでも手軽に持ち歩けますし、ヨーグルトや乳酸菌飲料よりも乳酸菌の配合量が圧倒的に多いです。乳酸菌の数が多いほうが悪玉菌を減らす効果に優れているといわれますので、乳酸菌を摂取するならサプリメント状の乳酸菌サプリをオススメします。
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チェックリストに1つでも当てはまった方は、腸内に悪玉菌が増えていると考えられます。乳酸菌サプリなどで悪玉菌を減らし、様々な病気を予防していくようにしましょう!
まとめ
上のチェックリスト以外にも、「体が妙にだるい」「疲れやすい」「疲れが抜けない」「頭痛が多くなった」「物覚えが悪くなった」「物忘れがひどくなった」などの自覚がある方も、腸内に悪玉菌が増えている可能性があります。
乳酸菌の摂取で、悪玉菌の増殖を跳ね除けていきましょう。
「腸内環境が人間の健康を左右する」と考えれば、悪玉菌がはびこる悪い腸内環境を放っておくことは出来ません。健やかな腸内環境が、健やかな日常を私たちに届けてくれます。

「私たちの健康は腸が握っている!」と言っても過言ではありません。悪玉菌優位から、「善玉菌優位」の腸内環境へシフトしていきましょう!