大黄(だいおう)を便秘解消に使う場合の気をつけるべき副作用と期待できる効果

「大黄(だいおう)」っていう便秘薬知ってる?昨日、便秘がつらくて病院へ行ったら、この薬をもらったの。

えぇ、知ってますよ。便秘ってとってもツライですよね、その後調子はどうですか?

それが、大黄の副作用が怖くてまだ飲んでないのよね。便秘は早く治したいんだけど・・・

そうですか、分かりました。ではここでは、大黄の副作用や効果についてご紹介していきましょう。
大黄は漢方薬として、よく登場する生薬由来の便秘薬です。
大黄ははるか以前の古くから、熱や血液の滞りを解消する働きや(清熱作用・活血作用)、消化不良などで胃腸に溜まってしまった食べ物を全部きれいに出すために使われてきた薬です。
大黄は便秘薬として使用されるだけでなく、人間の体にとって良い効果がたくさん確認されている生薬で、その効果の高さから江戸時代の薬種商の間では「将軍」と呼ばれて、珍重・重宝されていたほどです。
そのため大黄は、硬い便による便秘に効果のあるとされる乙字湯(おつじとう)、皮下脂肪の多い方の便秘解消や、肩こり、のぼせ、むくみなどに効果があるとされる防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、月経不順やのぼせなどに効果があるとされる女神散(にょしんさん)、など様々な漢方薬にも多数配合されています。
ここでは特に大黄の便秘解消作用にスポットを当てて、大黄の副作用や効果、使用者の口コミなどについて詳しくご紹介していきます。
この記事の目次
「大黄」とは?
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「大黄」の副作用についてご紹介する前に、まずは大黄の特徴や効果についてご紹介します。
「大黄」の特徴
大黄は、「大黄(だいおう)」という植物の根や茎から採れる生薬を配合した便秘薬です。
大黄を使って便秘薬を作っている製造会社は沢山あり、株式会社ツムラ、タケダ薬品工業、クラシエ株式会社など様々な企業で大黄を使った便秘薬が発売されています。
また大黄はそれ一つで便秘治療薬として発売されているのではなく、他の種類の生薬と混ぜ合わせて配合されて漢方薬として販売されていることが多いです。
例えば大黄に「甘草(かんぞう)」という生薬を混ぜ込んんだ「大黄甘草湯顆粒」や「大黄甘草湯エキス」などは、大黄と甘草をブレンドさせて効き目を最大限に引き出す処方として作られ製品化されています。
そして大黄は医療用便秘薬だけでなく、ドラッグストアや薬局、インターネットでも販売されている便秘市販薬として沢山の種類が流通していますので、比較的手に入りやすい便秘薬でもあります。
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また大黄は強く腸を刺激して排便を促す便秘薬の種類で、プルゼニド錠やラキソベロン、アローゼンなどの”刺激性便秘薬”の仲間になります。
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「大黄」の飲み方
ここでは例として株式会社ツムラが提供している、医療用便秘薬の”ツムラ大黄甘草湯エキス顆粒」の使い方をご紹介します。
ツムラ大黄甘草湯エキス顆粒は、大人ですと食前や食間に1日7.5gを3回に分けて服用します。
だいていは服用してから、翌日中には排便があるといわれています。

「大黄」は、大黄の植物から成分を採取して作られた漢方便秘薬です。大黄の成分を取り入れた便秘薬は、多くの会社が製造しており種類は豊富です!
「大黄」の効果とは?
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「大黄」の効果ってあるの?
もともと大黄は中国西部の高山に自生する、高さ3メートル前後の”大黄”という大型草の根や茎を材料とした生薬です。
大黄には様々な効果や効能がありますが、特に便秘解消効果が高いといわれるので、大黄を主成分とした便秘薬のことを”大黄便秘薬”と呼びます。
大黄は主に大腸に働きかける生薬であるため、女性に多い大腸の機能が低下して便秘になる「弛緩性便秘」に高い効果を発揮するといわれています。
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便秘には他にも、直腸にカチコチに固まってしまった便が溜まってしまい便秘になる「直腸性便秘」、下痢と便秘を定期的に繰り返す「けいれん性便秘」、また過度なストレスによって便秘に陥る「過敏性腸症候群」などの便秘の種類も存在しますので、それぞれの症状に合った薬を飲むことが大切です。
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「大黄」の効果は意外にも強い?
大黄は漢方薬ですから、「便秘解消効果は弱いのかな?」と思う方もいるかもしれませんが、大黄は医療用便秘薬の中でも強力な効果を誇る便秘解消薬です。
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大黄がなぜ便秘に高い効果を発揮するのかというと、大黄にはビスアンスロン配糖体センノシドという成分が入っており、この成分が便秘に高い効果を現します。
ビスアンスロン配糖体センノシドが大腸に到達すると、その人が持つ腸内細菌によって分解され、分解後に生成された便秘解消のための有効成分が大腸の粘膜を強く刺激して、便通を良くしていく仕組みになっています。

「大黄」は漢方薬といえども、とても強力な便秘解消効果があります。!
「大黄」の副作用について
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「大黄」の副作用ってどんなものがあるの?
大黄そのものに関しては、あまり副作用はないといわれています。
【副作用】
副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。
その他の副作用
消化器 食欲不振、腹痛、下痢等(頻度不明)
( 株式会社ツムラHPより引用)
ただまれに、腹痛などがあると報告されています。
大黄の副作用はどちらかというと、他の薬との併用や飲み合わせに注意するよう喚起されているようです。
「大黄」の併用による副作用について
大黄は、他の薬との併用で時に重大な副作用の症状を出すことがあるとされています。
【重大な副作用】
偽アルドステロン症・・・低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー・・・低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
重要な基本的注意
本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。ダイオウを含む製剤との併用には、特に注意すること。
ダイオウの瀉下作用には個人差が認められるので、用法及び用量に注意すること。
併用注意・・・カンゾウ含有製剤
グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤 偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。
(株式会社ツムラHPより引用)
大黄は便秘薬としての働きだけでなく他にも様々な症状を改善する生薬でもあるため、このような副作用を起こす心配があるということです。
「大黄は漢方だから安心!」ということでもないのです。

「大黄」にも副作用はあります。特に他の薬との併用による、重大な副作用には気をつけるようにしましょう!
「大黄」使用者の口コミ!
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ここでは「大黄」を使った方の口コミをいくつかご紹介しましょう。
「大黄」の口コミ紹介!
① 30代/女性 主婦
大黄を飲み始めてから2年になります。便秘とは無縁の生活を送っていたのに、子供を出産後から便秘体質になってしまい、1週間以上出なかったこともあります。
大黄甘草湯を服用するようになってから、かなり便秘が改善されました。飲み始めた頃は、多少胃のムカつきや違和感を感じることもありましたが、現在それはなく、大黄は私には合っている薬なのかなと思っています。
② 40代/女性 保険会社パート
便秘で医師の診察を受けて、大黄甘草エキス顆粒を処方されました。
便通はけっこう改善されたのはよかったのですが、薬を毎回食事の前に服用しなければならないのがデメリットです。食事前なので、たまに服用することを忘れてしまいます。飲み忘れてしまった日の翌日は効き目が弱くなるのか、やはり排便がありません。
効果的には申し分なく私には副作用もないようなので、ずっと飲み続けたいと思っているのですが、寝る前に1回飲むという他の便秘薬のスタイルと同じだともっといいなぁ、と思ってしまいます。
③ 20代/女性 専門学校生
大黄エキスを飲んでから半年くらい経ちます。私はホントに極度の便秘症で、1ヶ月間排便がないこともあります。
医師からは食事指導を含む体質改善を指導されるとともに、大黄エキスを毎日服用するように指示を受けました。
大黄エキスを服用してからは1日おきくらいに排便をするようになりました。
しかしたまに排便の前にお腹がキューっと痛くなることもあるので、副作用がある薬だとは感じています。ですが薬を手放すことも怖くて、薬絶ちできないで今もずっと飲み続けています。
「便秘薬を手放せない!」という方が増えている!?
今までご紹介してきた大黄のような便秘薬は下剤であり、慢性化した便秘そのものの治療薬ではないので、便秘を治すことは出来ません。
便秘になると大病を引き込んでしまうこともあるため、薬で一時的に便を出してあげることは大切なことでしょう。
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ですが便秘薬は、連続して毎日のように使うものではありません。
便秘薬を立て続けに使うことは、腸の力を弱めるために”ダメージを与える薬を腸に与え続けている”ようなものです。
便秘薬は、”どうしても出なくて困り果てた末に使う排便手段である”ということです。
「便秘薬あるから、いいや!」「便秘になっても便秘薬飲めば一発だし!」「便秘なんか怖くないや、だって便秘薬飲んじゃえばバンバン出るし!」
などと甘い考えでいると、薬と一生お付き合いをしていかなければならないことになってしまいます。
一生分の便秘薬の金額、考えたことありますか?
医療用便秘薬は現在、安価なものが販売されるようになりましたが、それでも診察代・薬代・病院までの交通費や時間の浪費などを考えれば、便秘薬をこの先果てしなく使い続ける生活というのはあまり魅力的ではありません。
欲しいのは、自分の腸の力で排便することができる、魅力的な腸です!

便秘薬は、便が出ない時だけ一時的に使うものです。便秘薬を長期的に使うことは自分の腸力は衰えさせ、自力での排便を困難にすることにつながります!
便秘薬を使わない”美腸”を目指せる「乳酸菌サプリ」
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便秘は”予防する!”ということが大事!
便秘になれば、便秘薬で一時的に排便をして体をスッキリさせることができます。しかし、便秘薬に頼らない生活をするためには、まず「便秘にならないように予防していく!」という生活の仕方が大切です。
便秘にならない魅力的な腸は、毎日の生活から作られます。
便秘は毎日の食事の内容、運動量、ストレスの有無など様々なことが原因で引き起こされますが、その中でも最も気をつけたいのは”食習慣”です。
食習慣が、自ら排便を促すという魅力的な腸を作っていきます。
肉や炭水化物ばかり食べていると腸の中に棲みついている腸内細菌は、元気を失っていきます。
腸内細菌に元気がなくなると、便を押し出す運動が生まれません。
腸内細菌が元気になると腸のぜん道運動を起こして、便を外へ外へと押し出していってくれるようになります。
ですから、腸内細菌に元気を与え、活発化させることが大切です。
そして腸内細菌を元気にして便秘にならないように予防していくためには、腸内細菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などを含む野菜や海藻類・きのこ類などをしっかり食べることです。
また腸内細菌の数そのものを増やしたり、善玉菌を増やす作用を強めるため、一緒に「乳酸菌サプリ」を摂取すると便秘予防効果や便秘解消効果が一層進みます。
便秘解消・予防効果を求めるなら「乳酸菌サプリ」の摂取をしましょう!
便秘の方は、腸内環境のバランスが崩れている方が多いといわれています。
腸内で腸内細菌の悪玉菌が増えると、便秘になりやすくなりますし、オナラや体臭、口臭までもキツくなってくることもあります。
関連記事あなたの腸は大丈夫?症状で調べる悪玉菌チェックリスト
「乳酸菌サプリ」は、このように悪化した腸内環境を改善して、善玉菌に満ちた腸内環境を作り上げて便秘にならないよう腸内を構造改革してくれます。
便秘薬は便が詰まっている時だけ、便を取り去ってくれるもので、便秘を治す治療薬にはなりません。ここを肝に銘じて、「乳酸菌サプリの摂取」という技を使って早めの腸内環境改造計画を進めていきましょう。
「乳酸菌サプリ」は便秘の症状を改善していくために、私たちにとても大きな力を授けてくれます!
関連記事便秘対策用乳酸菌サプリの正しい選び方とオススメの乳酸菌サプリ

便秘薬を使う前に、便秘にならないように生活することが重要です。バランス良い食事や適度な運動をすることに含めて、「乳酸菌サプリの摂取」も行っていきましょう!
まとめ
便秘薬は、大げさな言い方をすると”中毒”になることがあります。
便秘はお腹が痛むこともありますし、生活をしていくうえで常時腹部に違和感を感じてしまうため、すぐに便秘薬に手を出す方も多いでしょう。
ですが便秘薬は使えば使うほど効かなくなってくるので、次第に便秘薬の量を増やしたりすることがほとんどです。
こうなると便秘薬を使わずには排便できないという、最悪の”便秘薬中毒ループ”にガッチリはまり込んでしまうことになります。
便秘薬中毒から抜け出すためには、食事と運動そして「乳酸菌サプリの摂取」をオススメします。
乳酸菌サプリは副作用もないといわれていますし、持ち歩きにも便利ですから手軽に飲むことが可能です。
「乳酸菌サプリ」を毎日摂取して、便秘薬を寄せ付けない体へと変身しましょう!

便秘薬には副作用がありますが、「乳酸菌サプリ」!にはないとされています!乳酸菌サプリの摂取で、自分の腸の力で便を出せる体へと変貌を遂げましょう!