妊婦の痔は出産までに治すべき!
妊娠中に便秘になり、その結果肛門が裂けて「切れ痔」になったり、うっ血して「いぼ痔」になる妊婦さんは少なくないそうです。
実はわたしも妊娠中に便秘になり、カチカチの便をしたことで肛門付近が切れて「切れ痔」になってしまったことがありました。
妊娠する前は、まさか自分が痔になるなんて思ってもみませんでした。今日の記事は、そんな時に悩む妊婦さんの為の記事です。
切れ痔の恐怖
これまで「切れ痔」なんておじさんがなるもの(失礼ですが)と思い込んでいたため、自分が「切れ痔」と診断された時のショックと言ったらありませんでした。
それに最初にぴりっとした痛みがあって、トイレットペーパーで拭いたときに血がついているのをみて「不正出血しちゃったのかも」と真っ青になったこともちょっとしたトラウマになりました。
「切れ痔」の怖いところは、なんといっても「痛み」と「恐怖感」です。
せっかく便意が来ても「また切れてしまったらどうしよう」と、あのピリっとした痛みを思い出して排便が怖くなってしまうのです。
適度な柔らかさをもった便なら切れていても痛くないときがありますが、いつもコロコロでカチカチの便だったので、便意が来ても毎回怖くてビクビクしながら排便していました。そのせいでさらに便秘が悪化するという悪循環は今思い出してもやはり恐ろしいものがあります。
しかし「切れ痔」の怖いところはそれだけではありません。
「切れ痔」を放置しておくと、毎回の排便で切れ痔の傷が深くなって潰瘍化してしまう「肛門潰瘍」や、繰り返すことで肛門が狭くなってしまう「肛門狭窄」、傷の部分にばい菌が入ってしまうと「肛門ポリープ」になることもあります。
慢性化した「切れ痔」は「いぼ痔」に進行することもあるので、軽度なうちに早く改善することが重要だと産院で注意されました。
その理由は、出産時に力が入らなくなる上に、出産後はもっと忙しくなってさらに自分自身のケアが怠りがちになってもっと悪化させてしまうから。
だから、妊娠中にできた痔は、出産する前に治しておかないといけないと口を酸っぱくして言われました。
ちなみに妊娠中にできやすい痔のもう一つが「いぼ痔」です。
「いぼ」といっても、お腹の胎児により血管が圧迫されてできる静脈瘤で、それ自体は悪性のものではありません。ただ、出っ張っているため傷つきやすく、傷口からばい菌が入って炎症を起こしやすくなるので注意が必要です。
出産したことで血管の圧迫がなくなり自然治癒することも多い「いぼ痔」ですが、ひどくなると手術が必要となることもあるので要注意です。
わたしの「切れ痔」の場合は、まだ軽度だったために排便後はウォシュレットできれいに洗浄した上で塗り薬を塗って改善することができました。
もちろん同時に便秘の改善にも取り組んだうえで、です。
また下半身を冷やさないように心がけました。妊婦さんはおなかの重みで下半身の血行が悪くなり、それが痔にもつながるため、電気カーペットを利用したり、腹巻をするなど常に温めるようにもしていました。
そしてお風呂でゆっくりリラックスし、清潔な状態を保つようにしているうちに自然と「切れ痔」は改善されましたが、出産してみて産院で言われた意味が初めてよくわかりました。
たしかに赤ちゃんの世話で自分自身にかまっている時間が取れない!それに授乳中だと赤ちゃんの授乳のために薬はもちろん無理だし、手術なんて受けている時間なんて取れるものではありません。
妊娠中もたしかに大変ですが、「妊婦の痔」をそのままにしておくと出産時や出産後はさらに大変になるので、担当の医師にも相談して早めに治しておきましょうね。